今回は、一戸建てのLDKのリフォーム事例です。

結構な築年数のご自宅で、きっかけはLDKに据え付けられたキッチンが古くなり、傷みも目立ってきたことでした。

キッチンは大手キッチンメーカーの既製品でしたが、扉に貼ってあるシート（ツルツルとした防水性も兼ねた透明なシート）は剥がれてきていました。

扉の小口に貼ってある小口テープも同様に剥がれていました。

とても残念な状態でした。

これらは、既成品のキッチンの宿命というか、15年、20年と経つと、どれだけ丁寧に使っていてもどうしても剥がれてきてしまいます。

それほど高くない素材を少しでも良く見せるために貼ってあるものなので、仕方ありませんね。

当初はキッチンだけ取り替えて欲しいというお客様のリクエストでしたが、暮らし方や普段の食事はどんなものを好んで食べるか、お料理の際の不便な点、これからの暮らしで想定される心配事などを丁寧にお聞きしたところ、なかなか全てご満足いただけるような既製品キッチンが見当たらなかったので、当社でオーダーでお作りさせていただくことにしました。

お料理をするのはほとんど奥様だけ

まずお料理はどなたが主になってされるのかお聞きしたところ、ほとんど奥様だけとのことでした。

奥様に普段の生活のご希望をお聞きしたところ、

・奥様はお料理をする際、集中して料理をしたい

・お友達が突然遊びに来た時、散らかっているキッチンを見られるのが嫌

・シンクの洗剤やスポンジ置きが鍋やフライパンを洗う時に邪魔になるのが困る

・料理の匂いや油などがリビングに広がるのが嫌

・かと言って出来上がった料理をダイニングテーブルに運ぶ際、遠いのは嫌

・食材のストック、普段あまり使用しない調理家電、ペットの餌などが見えるところにあると雑な感じがするのですっきりと収納したい

このようなご要望を仰っていただきました。

ご主人の将来の不安

キッチンは奥様の城なのですが、もちろんご主人にもご要望をお聞きしたところ、意外な回答がありました。

・足があまり良くないので歳をとって車椅子になるかもしれない。食事をするダイニングテーブルにつく際、テーブルの脚が車椅子の邪魔にならない心配

・現在はリビング、ダイニング、キッチンに段差があるので、つまづいくのが怖い。車椅子だと段差は心配

・子供たちも巣立ったけど、近所に住んでいるので時々一緒に食事をするので、ダイニングテーブルは4人〜5人掛けにしたい

・ぼちぼち勤務先から早期退職を迫られそうだし、老後の生活費も心配なので、あまり予算をかけたくない

どれも、その年齢になってみればとても良くわかる不安ですね。

横田工務店からの提案

上記のご要望をお伝えいただき、色々と既製品キッチンメーカーのキッチンを探したのですが、どうも帯に短し、タスキに長し。

しっくりとくるものがありませんでした。

そこで、

「どうせならせっかくリフォームするのですから、暮らしやご要望にピッタリ合うようにオーダーで作ってみませんか？

もちろんご予算のこともお聞きしているので、その範囲で収まるように考えますので。」

とご提案してみたところ、「予算の範囲に収まるのであればお任せします」とご快諾いただけましたので、事例のようなキッチンとLDKリフォームをご提案させていただきました。

キッチンは壁付けのI型キッチン

コストのことも考慮し、形はなるべくシンプルに。

設置場所は、奥様がお料理に集中でき、調理の匂いや油が広がらない位置に設置しました。

且つ、お友達が急に遊びに来てもキッチンが丸見えにならないよう、キッチンの奥半分が壁の影になるよう配慮しました。

壁の中はバントリーで、扉はパントリーの引き戸です。

開け締めが面倒なら普段は開けっ放しでも構いませんが、お友達が来た時にはサッと引き戸を閉めればOKです。

パントリー自体決して広くはありませんが、食材のストック、普段あまり使用しない調理家電、ペットの餌などを入れておくには充分な広さがあります。

キッチンや建具に使用する素材も、高価になりすぎないように、また長く安心してお使いいただけるような素材を考えました。

シンクには、洗剤置き場が洗い物の邪魔にならないよう、サイドポケットを作りました。

こうすることで、シンクは広く使えますし、周りに置くものが減るのでスッキリと綺麗に使っていただけます。

ダイニングテーブルはキッチンの一部と一体型

出来上がったお料理を遠くまで運ぶのは面倒ですよね。

奥様もそう仰っていました。

なので、ダイニングテーブルはキッチンの一部に呑み込ませ、一体型にしました。

また、もう片方は万が一車椅子が必要になった時にも邪魔にならないよう、一本足の支えにしました。

これなら車椅子でもテーブルの出入りの際、邪魔になりません。

また近くに住む子供さん御夫婦が食事に来ても、みんなで食卓を囲むことができますね。

壁には石目のアクセントウォールを

内装で最も安価に仕上がるのがクロス貼りですが、全面白のクロスではノッペリとした空間になりがちです。

少し変化を与えるよう、石目のアクセントウォールを貼りました。

重厚感出て、高級感も増しました。

パントリーの内部には収納棚も

パントリーは1畳ちょっとの広さですが、6段の稼働棚を２つ設けました。

こうすることで、様々な大きさのものが効率的に収納することができます。

おかげで、ダイニングやリビングにモノが広がらなくなり、お部屋全体がスッキリ片付きます。

素材が温かなスタイリッシュオーダーキッチンリフォームのまとめ

今回は、お客様の要望に私達横田工務店がどのように応えたのかがおわかりいただけるよう細かく書きましたが、いかがでしたか？

リフォームは設備が新しくなればいいというものではありません。

ブログの記事にも書きましたが、リフォームは目的を明確にして取り組むと、満足が何倍にも大きくなります。

ブログの参照記事：https://yokotakoumuten.jp/sojin_news/reform-5tsunokotsu/

こんなふうな暮らしがしたいな、そろそろリフォームもいいかも、と思われたら、ぜひ一度横田工務店にご相談下さい。

きっとご期待に添えると自負していますので。

お問い合わせ、お待ちしていまーす(^_^)