News
ブログ2025.10.31
世界にひとつだけの、あなただけのキッチンを ― オーダーキッチンという選択
Contents [ hide ]
みなさんこんにちは。横田工務店の代表の横田です。
今日はオーダーキッチンについて書いてみたいと思います。
オーダーキッチンというと、
「キッチンなんてなんでも同じ」
「オーダーにしたらめちゃくちゃ高くつくんでしょ?」
などという声が聞こえてきそうですが、実は以外にもそうでもないんですよ。
家の中で「キッチン」は、暮らしの中心です。
リフォームでも、リフォームしたい部位としてキッチンは何十年も不動の一位ですから。

キッチンは、毎日の食事づくりだけでなく、家族が自然と集まり、会話が生まれる場所だったり、
夫婦で一緒に調理をしたり、親子で一緒にお菓子をつくってみたり。
これってコミュニケーションですよね?
私は、家族の幸せはコミュニケーションから生まれると思っています。
だからこそ、その空間は“自分らしさ”を大切にしたいものです。
オーダーキッチンの魅力は、一言で言うとまさに「自由設計」です。
皆さん、家を建てる時に「せっかく家を建てるならこんな家がいいな」と色々調べたりしますよね?
外観、間取り、お風呂やキッチンなどの設備類を考えたり。
でも家は自由設計で建てるのに、キッチンや洗面は既製品を買ってきて置いて終わりなんて味気なさすぎるじゃないですか?
だってそのキッチンや洗面、他所の家にも同じものが付いていたりしませんか?
だから、家が自由設計の注文建築であれば、せめてキッチンや洗面くらいは「自由設計」にしてもいいのではないでしょうか?
オーダーだと、サイズもレイアウトも素材も、すべてお客様の暮らし方に合わせてつくることができます。
既製品にはない納まりの美しさや、素材の質感、細部のこだわりが、キッチン全体を特別な空間に変えてくれますよ。
ということで、今回はオーダーキッチンの天板について書いてみますね。
天板(カウンタートップ)へのこだわり
キッチンの印象を大きく左右するのが「天板」です。
なのに多くの人は、キッチンの天板は人工大理石かステンレスの二択だと思われています。
確かに人工大理石のやわらかな質感、ステンレスのクールな輝き、など、この二つの素材にも良い面はあるのですが、今はもっとたくさんの選択肢があります。
セラミックストーンという選択
最近人気なのはセラミックです。
セラミックはとても丈夫で、耐熱温度も人工大理石とは比べ物になりません。
煮炊きしたお鍋やフライパンを直接置いても大丈夫です。
一時大手キッチンメーカーさんの広告で、直接包丁も使えますというものがありましたが、これはお勧めしません。
なぜなら、包丁の刃の硬度よりセラミックの方が硬いので、包丁の刃が欠けてしまうからです。
気をつけてください。
セラミック天板のキッチンは大手メーカーでしか買えないと思っている方も多いのですが、セラミックの原板はたいてい海外から輸入されています。
例えばコセンティーノという会社はスペインの会社で、ここが扱うセラミック板はスペインから輸入されています。
コセンティーノの公式サイトはこちら >>> https://www.cosentino.com/ja-jp/
とある内装工事を手掛けられている方が、ブログでセラミックストーンの解説をしてくれている記事があったので貼っておきます。
この記事の中にも書いてありましたが、セラミックストーンは包丁研ぎにも使われるくらい硬いんですね。
コセンティーノさんでは、セラミックストーンの他にもサイルストーンという素材を扱っています。
サイルストーンは天然水晶(石英)を約90%使用し、樹脂と混ぜて真空プレスした人工石です。
わかりやすく言うとセラミックほど硬くはありませんが、人工大理石よりは相当硬いです。
価格もセラミックほど高価ではないので、セラミックでどうしても予算が合わない場合などにご提案させていただいています。
他にもラミナムという会社はイタリアです。
ネオリスという会社はスペインです。
こういった会社が輸入した原板の中からお気に入りの柄を選び、それをキッチンの天板用に加工してもらうことで、自分好みのキッチンを手に入れることができるのです。
ちなみに、某大手メーカーさんのセラミック天板のキッチンも同じで順を踏んでいるだけですから、皆さんもご自分で選ぶことができるんですよ。
人工大理石という選択
人工大理石は昔から馴染みのある素材なのでご存じの方も多いと思います。
その人工大理石も実は様々なメーカーがあります。
最も歴史があり、品質が良いのは世界で初めて人工大理石を開発したアメリカのデュポン社です。
試しに、「デュポン コーリアン」と検索してみて下さい。
現在買える柄が70種類ほど出てきます。
大手キッチンメーカーさんの既製品キッチンだと選べる柄はせいぜい5種類くらいです。
70種と5種ですから、圧倒時な差がありますよね。
また、人工大理石は柔らかい素材なので、弊社がオーダーキッチンに使用する場合は12mmの厚さを指定します。
これは既製品キッチンの人工大理石の天板の倍の厚さです。
こういうところでもオーダーにすると長く使っていただけるのがおわかりいただけますよね。
デュポンさん以外にも吉本産業さんという人工大理石の大手企業があります。
吉本産業さんは、国内の人工大理石キッチンの約6割くらいのシェアをお持ちです。
つまり大手キッチンメーカーが数多く採用しているということです。
今あるあなたのキッチンの人工大理石も、吉本産業製かもしれませんね。
また、コストを安く抑えたいのであれば、韓国にも人工大理石を作っている会社があり、比較的安価に人工大理石を手に入れることができます。
オーダーですから、クオリティにこだわるのか、コストにこだわるのか、それすらも選べるのです。
ステンレスという選択
ステンレス天板ですが、その名の通りStain Lessですから、「汚れがない、錆びない」という意味です。
鉄とクロムとニッケルの合金ですが、基本的にステンレスは自ら錆びることはありません。
錆びるとしたら「貰い錆」。つまり錆びた缶詰のそこから錆が移ったり、水道工事で出た鉄粉などから錆が移ることがあります。
これらは特殊な状況なので、ほぼ錆の心配はありません。
ただ、ステンレスは表面を加工しないとギラギラした質感になります。
よく飲食店の厨房で見かけるようなキッチンですね。
※飲食店のステンレスキッチンとご家庭に入れるものは、実はステンレスの種類(配合)が違います。
これでは家庭のインテリアに馴染みにくいので、ご家庭用は表面を加工します。
ヘアライン仕上げや、バイブレーション仕上げと言われる加工です。
バイブレーション仕上げはヘアラインよりマットな感じに仕上がるので、ギラギラはほぼなくなります。
最近ではホットバイブレーション仕上げというさらにマットな仕上げがあります。
一部の加工工場でしか出来ない仕上げですので、ご要望の場合は弊社にご相談下さいね。
https://www.matsuoka-pro.com/product/counter_sub2.html
木という選択
他にも、木の天板は自然素材の家に内装にはとっても相性がいいです。
木というと水は染み込まないの?燃えないの?と思われるかもしれませんが、水は染み込まないような加工をしますのでご安心下さい。
燃える問題は、人工大理石でも燃えますし、ステンレスは燃えはしませんが下地には木のボードが貼ってあります。
何年か前に築地のラーメン屋さんで火の気がないのに家事になったニュースがありましたが、原因は伝導加熱でした。
伝導過熱火災とは、ガスコンロなどの熱源が壁に近接し、その熱が長期間に渡って壁の中の木材などを加熱することで炭化させてある時突然発火する火災のことです。
ただ、ガスコンロの炎はコンロから上に向かって立つので、コンロより下にある天板を心配するのは意味がありませんね。
樹脂モルタルという選択
最近リフォームではよく話題に出る素材です。
セメントの代わりに合成樹脂を結合剤として使用したモルタル状の建材です。
さらに色をつける粉を混ぜて作ります。
樹脂モルタルは現場で左官屋さんが左官作業をして仕上げます。
形も柔軟に対応できますし、質感も超マットな質感になるので、室内のインテリアともよく馴染みます。
樹脂モルタルもいろいろな会社が各種製造していますが、選ぶポイントはキッチンですから水に強いものを選ぶことです。
弊社のおすすめは、オルトレマテリアという樹脂モルタルです。
紹介ページのリンクを貼っておくので、一度ご覧になって下さい。
https://oltremateria.kobayashi-ind.com/
メラミン化粧板という選択
メラミン化粧板は日本でもキッチンやテーブルトップの素材としてよく使われていました。
メラミンはコストが安いのが魅力ですね。
キッチンに使う場合は、天板だけでなく面材などとしても使用できるので、同色のかたまりのようなキッチンを作ることも可能になります。
欠点は薄いシートのようなものなので、包丁などの先の尖ったものが刺さると裂けます。
すると水が入って下地のボードを膨らませてしまうので、その点は要注意です。
でもデザイン先進国のヨーロッパでは、メラミンを使ったキッチンが数多く出回っていますから、決して悪い素材ではありません。
フェニックス
メラミンのことを書いたのでついでにフェニックスという素材もご紹介しておきます。
一見メラミンのような素材ですが、イタリアのアルパ社が開発したナノテクノロジー素材です。
ある程度表面硬度もあり、ちょっと傷なら擦って摩擦熱を加えてあげることで自己再生します。
色も豊富にありますし、なによりマットな質感なので、といもシックにまとまります。
ちなみにフェニックスでシンクまで作れるので、天板とシンクがシームレスに仕上げることもできますよ。
紹介されている記事のリンクを貼っておきますので、こちらも一度ご覧になって下さい。
https://kobayashi-ind.com/FENIX/about.html
オーダーキッチンの天板のまとめ
いかがでしたか?
大手キッチンメーカーの既製品ばかりを検討されていた方には、目からウロコだったのではないでしょうか?
とにかく新築でもリフォームでも、人生の中でそう何度もやる機会があるわけではありません。
車を買い替えるより、海外旅行に行く機会より、よほど貴重な機会ですよね。
だからこそ、皆さんにはやりたいことにこだわって欲しいし、後悔しないようにこだわってほしいと思っています。
そのために横田工務店では、家づくりやオーダーキッチンに関することを一生懸命研究し、知識や技術を身に着けているつもりです。
オーダーキッチンもいいかな?と少しでも思っていただけたら、是非横田工務店にお声がけくださいね。
